■ 新NISAの中身が分かる
■ 成長投資枠のポイントが分かる
■ 我が家の成長投資枠の活用法を知りたい
新NISAの「成長投資枠」とは?

「つみたて投資枠」は、これまでの「つみたてNISA」を引き継いだ投資枠です。積立で定期的に投資を行う方式で、年間投資枠は120万円です。購入できる商品は、信託報酬が一定以下の長期・積立・分散投資に適した投資信託のみとなります。そのため、NISAをやったことのない投資初心者でも気軽に始めることができます。
一方で、「成長投資枠」は、これまでの「一般NISA」を引き継いだ投資枠です。つみたて投資枠と同様に、積み立てで購入することも可能ですが、一括して購入することもできます。年間投資枠は240万円です。つみたて投資枠で扱っている投資信託に加えて、一定の条件を満たした株式やETFなどつみたて投資枠よりも幅広い商品に投資することができます。

①投資上限額は年240万円
②非課税保有限度額は1,200万円
③購入できる商品が多い
ポイント①投資上限額年240万円
「つみたて投資枠」は年間の投資上限が120万円であるのに対して、「成長投資枠」は2倍の240万円となっています。


2倍はすごいよね!年間240万円も使えるなんて!



旧つみたてNISAは年間40万円までだったので、それと比べると6倍だからね(笑)
ポイント②非課税保有限度額1,200万円
NISAの非課税保有限度額は1,800万円と決まっておりますが、うち「成長投資枠」は1,200万円となっています。「つみたて投資枠」と「成長投資枠」は必ずしも併用する必要はありませんが、「成長投資枠」のみを活用する場合は、1,800万円全ての枠を使い切ることができないという点は注意しておきましょう。





なんかややこしいね・・要は「成長投資枠」のみ上限が決まっているということね!?



そうだよ!NISA全体に上限枠があってさらにその中にもう一つ枠があるイメージだね!
ポイント③購入できる商品が多い
「つみたて投資枠」で購入できる商品は、旧NISA(2023年以前)で購入できる商品と同一であるため、長期・積立・分散に適しており、金融庁の基準を満たしたものに限られましたが、「成長投資枠」は購入できる商品が「つみたて投資枠」よりもかなり多くなっています。つみたて投資枠で扱っている投資信託に加えて、一定の条件を満たした株式やETFなどつみたて投資枠よりも幅広い商品に投資することができます。
現在、成長投資枠の対象商品については、投資信託協会のHPに公開されていますが、最終的には約2,000本が対象商品となる見込みです。


「成長投資枠」の活用事例
①さらに積立投資
②まとまった資金で一括投資
③高配当株を購入
①さらに積立投資
「成長投資枠」では「つみたて投資枠」の対象品も購入することができます。従って、「つみたて投資枠」の年間投資枠の上限(120万円)を超えてさらに購入したい場合、「成長投資枠」でもさらに積立投資することが可能です。
例えば、「つみたて投資枠」で毎月10万円積み立てると年間投資上限枠に達しますが、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を毎月20万円積み立てしたい場合は、「つみたて投資枠」で毎月10万円、「成長投資枠」で毎月10万円に分けて運用することが可能です。



ひたすらコツコツ積み立てしたい人にオススメね!



そうだね。投資初心者はこの方法がオススメだよ!


②まとまった資金で一括投資
ある程度まとまった資金がある場合は、「成長投資枠」で一括投資枠が可能です。生活防衛費をしっかりと確保し、かつ手持ち資金に十分な余力がある方は「成長投資枠」を活用した一括投資も選択肢の一つです。複利の恩恵を一気に受けることができるので、より早い年数で資産を増やすことができる可能性があります。
ただし、一括投資をした後に投資した資産の価格が下落すると、大きな含み損を抱えるリスクも考えられますので、リスクとリターンをしっかりと理解してからにしましょう。一括投資する場合は、インデックス投資であるeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)やeMAXIS Slim米国株式(S&P500)がオススメです。



まとまった資金が手元にある人のみできる方法ってことね!?



そうだね。購入商品や金額をしっかりと検討することが大切だよ!
③高配当株を購入
将来的な成長を見込んで高配当の株式を購入する方法です。企業の利益の一部を分けてもらえる「配当」。日本株の場合、多くは年2回株主に配当金が支払われます。「高配当株」とは、株価に占める配当金の割合(配当利回り)が高い銘柄のことです。明確な基準はありませんが、3%を超えてくると高配当と言われています。



我が家が買っている高配当株はまた別の記事で紹介するね



楽天証券やSBI証券では1株ずつ買えるので初心者でもオススメだよ!
成長投資枠とつみたて投資枠の配分
■年間120万円以上投資信託したい人
■「成長投資枠」でしか購入できない商品を選びたい人
■個別株にもチャレンジしたい人
「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の配分は、
- 投資に充てる金額
- 運用年数
- 目標金額
を決めてから、それぞれの枠にいくら投入するか決めるのがよいでしょう。
例えば、年間120万円以上投資に充てる金額を確保できそうな場合は、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」をそれぞれ活用するのがオススメです。基本的に非課税限度保有額が大きい「つみたて投資枠」で投資を行い、120万円を超える部分は成長投資枠で投資すると、より自由度の高い「成長投資枠」をうまく活用することができます。
また、「成長投資枠」でしか買えない商品を選びたい人や個別株にもチャレンジしたい人も「成長投資枠」を活用するのがよいでしょう。
一方で、一つの商品に長期的にコツコツ投資したいのであれば、非課税保有限度額全てを「つみたて投資枠」として活用する方法も一つです。欲張らずコツコツ地道にという方にはピッタリです。
どちらの枠を使うにせよ、自分たちの目的やニーズ、リスクを踏まえて検討することが非常に重要になりますので、これらを踏まえてじっくり考えてみましょう。



どっちが正解というのはないので、自分たちに合うやり方を見つければよいのね!



くれぐれも独断や偏った知識で決めないように注意してね!
我が家の活用事例
我が家では、「成長投資枠」でその枠でしか購入できない商品を買ったり、高配当株を買ったりしています。具体的には、「楽天・NASDAQ-100」を毎月積み立てているほか、KDDIや三菱HCキャピタル、武田薬品工業、INPEX、積水ハウス、日本電信電話など、主に高配当株やETFを定期的に買っています。
特に、「つみたて投資枠」ではオール・カントリー1本で積み立てしていますので、個人的にもう少し攻めたいと思っていただけに「成長投資枠」を活用するのがピッタリでした。ちなみに、「NASDAQ-100」は、ナスダック上場3,000銘柄のうち、時価総額上位100社(金融除く)で構成されている指数のことで、上位銘柄には、アップルやマイクロソフト、アマゾン、メタなどが名を連ねています。オール・カントリーやS&P500等の積み立て投資とは別にもう少しだけ利回りが高いものを狙いたい場合にオススメの銘柄です。



我が家はインデックス投資メインで余力で高配当株も少しやっている感じよね!



配当金が入ると光熱費などの生活費の足しになるので、すごく助かるよね!
まとめ
どうでしたか?「成長投資枠」の中身が理解できましたか?
NISA制度は2024年の改正により、非課税保有限度額が大幅に拡大するなど、旧NISA制度よりも大幅にパワーアップしました。特に、「成長投資枠」は「つみたて投資枠」に比べて、商品の選択肢が多く、また、年間投資枠が大きいため、様々な活用方法が考えられます。ぜひ一緒に「成長投資枠」の活用を検討してみましょう。
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