■ 児童手当がどう変わるか分かる
■ 総額いくらもらえるか知りたい
■ 児童手当を有効活用できる
現行の児童手当
児童手当は、子供を養育している保護者に対して支給される金銭手当です。
2024年5月現在の制度では、中学校卒業までの児童を養育している方が対象となり、子どもの年齢により、支給される金額は以下のとおり異なります。
児童の年齢 | 児童手当の額(1人あたり月額) |
3年未満 | 一律15,000円 |
3歳以上小学校修了前 | 10,000円 (第3子以降は15,000円) |
中学生 | 一律10,000円 |
支給期間は2月・6月・10月の年3回です。それぞれ前月分まで4か月分の手当が支給されます。
現行制度では中学校を卒業すると終わりになるんだね!
拡充後の児童手当
2024年10月から児童手当が拡充されます。拡充後の児童手当の内容については、以下で詳しく説明していきますが、支給対象が高校生まで拡大されるうえ、第3子以降は月3万円に増額されます。また、所得制限がなくなったり、支給回数も増加されたりします。
児童の年齢 | 児童手当の額(1人あたり月額) |
3年未満 | 一律15,000円 (第3子以降は30,000円) |
3歳以上小学校修了前 | 10,000円 (第3子以降は30,000円) |
中学生 | 一律10,000円 (第3子以降は30,000円) |
高校生 | 一律10,000円 (第3子以降は30,000円) |
以下でそれぞれの内容について詳しく見ていくよ!
拡充① 高校生まで支給
現行制度は、支給対象が中学生までとなっていますが、拡充後は支給対象が高校生までとなります。支給額は1万円で、第3子の場合は3万円となります。
高校生までもらえるのは素直に嬉しいね♫
1人あたり3年間で36万円の増加になるね!
拡充② 第3子以降の支給額増
現行制度は、3歳から小学生の第3子がいる場合に、支給額が1万5千円に増額されますが、拡充後は第3子が0歳から高校生までの間、支給額が3万円に増額されます。ただし、第3子の数え方には注意が必要で、第1子が22歳を迎える年度末まで「第3子」としてカウントされ、22歳を迎える年度末を過ぎると「第3子ど→第2子」になってしまいます。
第3子の数え方にはこれまで様々な議論があったみたいね
なぜ数え方によって第3子を繰り上げるのかいまだに疑問だね
拡充③ 所得制限の撤廃
現行制度では、養育者の所得に制限が設けられており、例えば、扶養家族が3名で世帯主の年収が960万円程度を上回る場合は、子ども1人につき5千円に減額されるほか、年収が1,200万円程度を上回る場合は支給されません。
一方で、拡充後は所得制限がなくなるため、所得によって児童手当の支給額が変動することはありません。
子どものための手当なので本来は平等であるべきよね
そうだね、教育や学ぶ権利はみんな平等だからね!
拡充④ 支給回数の増加
現行制度では、2月、6月、10月の年3回に分けて支給されています。例えば、10月の支給時には、6月から9月までの手当が一括して支給される仕組みです。
一方で、拡充後は、支給回数を2月、4月、6月、8月、10月、12月の年6回に増加されます。
私は支給回数が増える方がなんだか嬉しいわ!
児童手当をどう活用するかにもよるけどね!
支給総額はどう変わる?
支給総額は第1・2子と第3子の場合で金額が異なってきます。第1・2子の場合は、生まれつきにもよりますが、例えば4月生まれの場合、現行制度では総額208万5千円に対し、拡充後は36万円増の総額244万5千円となります。また、第3子の場合は、同じく4月生まれの場合、現行制度では、総額268万5千円に対し、拡充後は総額681万円となります。
あくまで試算結果なので、特に第3子の場合は上の子の年齢によって変わってくるよ!
児童手当の使い道オススメ
内閣府の「児童手当等の使徒に関する意識調査」によると、児童手当の使い道で最も多かったのは、「子どもの将来のための貯蓄・保険料」で57.9%、次いで「子どもの教育費等」の27.5%でした。今回は、公務員FPパパと元銀行員ママの我が家がオススメする使い道を紹介していきます。
児童手当の使い道で迷っている方は
ぜひ参考にしてみてね!
1 子どもの将来のために貯金する
2 子どもの将来のために資産運用する
3 「今」必要な教育費として使う
1 子どもの将来のために貯金する
一つ目の使い道は、「子どもの将来のための貯金」です。子どもが入学や進学する際には、教材や制服代、部活動など突発的にお金が必要になるケースも少なくありません。そのようなときに、手元にある程度まとまったお金があると心配する必要はありません。
また、幼稚園から大学まで国公立の場合は約820万円ほどかかると言われているので、将来の教育費として早い段階から準備しておくことも非常に大切です。
貯金する際は金利の高い銀行を選ぶことがポイントだよ!
オススメは楽天銀行かあおぞら銀行bank支店ね
2 子どもの将来のために資産運用する
二つ目の使い道は、「新NISA」です。今まではジュニアNISAがありましたが、令和5年に廃止されましたので、親名義での新NISAを利用することがオススメです。新NISAを利用するメリットは主に「効率よく資産運用することで教育資金を増やすことができる」ことです。
子育て世帯にとって、仕事や家庭にほとんどの時間を割く必要があるため、投資に十分な時間を割くことはできない方がほとんどだと思います。そこで、新NISAで一度つみたて投資の設定をしてしまえば、以降は自動で証券会社が毎月一定額を積み立ててくれます。毎月同じ金額で同じ投資信託を長期間コツコツ積み立てることで、リスク分散を図りながら非課税枠を利用して効率よく資金を増やすことが可能です。
投資って聞くと怖いイメージがあるけど、NISAならメリットも多くて安心して始められそうね!
教育費に充てる場合は、子どもが今何歳で、今後何歳ごろまで運用できるのか一度シミュレーションしてみることが大切だよ!
3 「今」必要な教育費として使う
三つ目の使い道は、「教育費として使う」です。児童手当をもらっている間、手当に頼ることなく子育てができれば確かに理想的ですが、各家庭それぞれ事情があり、難しいケースも出てくると思います。そのような場合は、「大学に一番お金がかかるから」と無理に貯金ばかりせずに、「今」のタイミングに費やすのも決して悪い選択ではありません。
なぜなら、子どものやりたいことを叶えてあげられないといった状況を招くことが最悪のケースであり、「今」のタイミングでお金を費やすことで、子どものやりたいをさせてあげられるのであれば、子どもによっても親にとっても良いことだと思います。ただし、必要以上に使用するという使い方だけは決してしないようにしてください。
子どものやりたいことは成長とともに意外と出てくるからね〜
例えば、習い事などそのタイミングで急遽まとまったお金が必要になった場合はこのケースにあたるね!
まとめ
どうでしたか?今回は、児童手当の拡充について紹介しました。
児童手当は全て貯金しても大学までの教育費を全て賄うことはできません。しかし、言い換えれば、大学までの教育費の1/3から1/4程度は児童手当だけで準備することができます。このように、児童手当は毎月の手当としてみればあまり多い金額ではありませんが、中長期的にみれば子どもの将来の教育費の大きな足しになります。児童手当の拡充内容をしっかりと知っておくことで、適切に活用することが可能です。ぜひ参考にしてみてください。
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